コラム

特色ある運用と投資家に寄り添ったサービスを展開する独立系運用会社のプレゼンスが飛躍的に高まる新時代【平野司】

社員紹介

fundnoteの精神的・実務的支柱であるエグゼクティブ・アドバイザー平野司。約40年間一貫してアセットマネジメント業界に身を置き、業界の表も裏も見てきた平野がこれまでどのような経験をしてきて、今後のfundnoteやアセマネ業界に期待することは何かインタビューしてみた。

―――出身地や学生時代のお話を教えてください

出身地は石川県です。転勤族でしたが、小・中・高は主に石川、浪人、大学以降は東京です。中学、高校と野球部で、大学でも準硬式野球(体育会)を継続しました。大学は、東京大学文学部印度哲学科卒業です。印度哲学科のメインテーマは仏教研究で、インド、中国、日本と伝播、変遷し、日本の思想に大きな影響を与えたという点からも仏教に興味があり、専攻しました。かといって学業に専心するというわけではなく、どちらかと言えば部活中心の大学生活で、就職に至りました。

―――大学卒業後は、金融・アセットマネジメント業界に進まれました。どのような経緯でしょうか

大学での就職活動時に、アセットマネジメントビジネスについて、森羅万象を反映するマーケットと対峙する点から、非常にチャレンジングな仕事だと思い、仕事への興味からこの業界を志望しました。ちょっと偏りがあるのですが、新卒での就職活動で、訪問したのは、投信委託会社4社のみで、人材面からも魅力を感じた野村證券投資信託委託株式会社(現野村アセットマネジメント株式会社)に入社しました。仕事への興味を優先して、業界、会社を選びましたが、当時から予見されていた高齢化社会において、年金の運用、老後に向けた資産形成等の観点からアセットマネジメント会社の果たす役割は大きく、社会に求められるビジネスであるとも感じていました。

ビジネスの舞台を日本橋から田町に移した

―――仕事について、これまでのご経歴を教えてください

新卒で、1987年に野村證券投資信託委託株式会社(現野村アセットマネジメント株式会社)に入社し、以来、37年にわたり、投資信託の商品・制度企画業務、株式運用業務、経営・管理業務の3分野を中心に投資信託ビジネスに携わってきました。新卒で商品企画業務から入り、キャリアの前半は、人事(採用、研修、人事制度改革)等を経ながら、運用中心のキャリアでした。後半は、業務ソリューション室長(投信制度および業務フローの企画)、総合企画部長(経営企画、ガバナンス、広報等)、業務プロセス・マネジメント部長(アウトソースした投信計理業務・投資顧問バックオフィス業務の管理)を、出向先の野村信託銀行株式会社において投資信託部長(投信受託業務(投信計理、証券決済等))を務め、2023年9月に定年退職し、同年10月にfundnoteに入社しました。


―――これまでのキャリアで印象に残っていることを教えてください

野村アセットの業務ソリューション室長時代に、2013年投信法改正(MRFに係る損失補填、ファンドの簡易併合、運用報告書の二段階化、私募投信における現物拠出設定等)に関わり、業界の意見集約や当局との折衝を推進しました。実際、適用例は発生していませんが、MRFについての損失補填の例外措置の導入は、証券決済の基盤を強固にする観点から意義が大きく、長年業界の要望であった言わば積年の悲願であり、それを実現できたことが印象深いです。

―――fundnoteに入社したきっかけと、主な役割を教えてください

昨年、野村アセットを定年退職するタイミングで、知人からfundnoteの紹介を受けました。入社前に、代表の渡辺をはじめ役職員メンバーと会った際、非常に有為な人材が揃っていると感じ、fundnoteが投資信託ビジネスに参入し、ビジネスを拡大するにあたり、これまでの自分の経験や知識を活かせるのではないかと思い入社しました。
入社後は、エグゼクティブ・アドバイザーとして、業務管理部の担当分野に携わっています。現在は、1号公募ファンド組成に向けた仕事がメインで、これに加え、社内で色々なテーマで投資信託に関する勉強会を開催するなどしています。自分が経験した投資信託の商品企画業務やファンド管理業務等の分野で、fundnoteに貢献していければと考えています。

今後の金融業界について議論を交わすことも多い

―――日本のファンド業界は今後どのようになっていくと考えますか。またはどのようになることを望んでいますか

若い頃から、日本においても、米国のように確定拠出年金を含めて老後に向けた資産形成に投資信託が深く組み込まれることが、投資信託の真の発展につながると考えてきましたが、ようやく日本でも新NISA等、その形が加速されようとしており、今後、米国のように、投資信託が国民になくてはならない金融商品として拡大してくことを予想し、期待しています。その過程で、アセットマネジメント業界では、これもまた、米国のように、特色ある運用と投資家に寄り添ったサービスを展開する独立系の運用会社のプレゼンスが飛躍的に高まることを予想し、期待しています。
このメガトレンドの中、加えて日本では資産運用立国に向けた数々の施策が打たれており、独立系スタートアップ企業であるfundnoteには、短期的にも中長期的にも時代のフォローの風が吹いていると思います。fundnoteには、そのフォローの風を活かす有為な人材が揃っており非常にポテンシャルの高い会社だと思いますので、気を引締めて、投資家に求められる運用会社としての役割を果たし、「金融市場を通じて日本を元気にする。」という目標を実現していってほしいと思います。

平野をはじめ、fundnoteに集まってきた、個性豊かで、熱い思いを持ったスペシャリストたちの、今後のビジネスの展開に期待。

(完)

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